マラソンや駅伝のテレビ中継の解説として、すっかりお馴染みの金哲彦さん。
一度はその声を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
ご自身が陸上競技選手だった金さんは、引退後に指導者として、オリンピックのマラソンメダリストとなる有森裕子選手や、高橋尚子選手をはじめ、多くの選手の指導に当たりました。
またランニングクラブの設立や、ランニング情報番組のテレビ出演、東京マラソン財団の理事など、現在まで多方面で活躍されています。
今回はその金さんについて、詳しくご紹介していきたいと思います。
金哲彦さんのプロフィール紹介
金哲彦さんは、福岡県北九州市の出身で、陸上競技は中学の時から始めていらっしゃいます。
中学、高校で全国大会の出場経験はありませんでした。
しかし、早稲田大学に入学後、箱根駅伝の山登りとなる5区に4年連続で出場。
総合優勝にも貢献し、「山登りの木下」の異名を取りました(当時の苗字は「木下」でした)。
大学卒業後はリクルートに入社。
しかし、陸上競技の選手としての採用ではなく、一般社員としての入社でした。
そんな中、金さんはリクルートランニングクラブの設立に奔走し、自らも競技を続けます。
1987年の別府大分毎日マラソン、1989年の東京国際マラソンでは、3位入賞を果たすなどの活躍を見せました。
バルセロナオリンピックで、母国である韓国代表としてのマラソン出場を目指していましたが、選考会となる1992年の東亜マラソンでは6位に終わり、現役選手としての活動を終えました。
同年に、リクルートランニングクラブの女子チームのコーチに就任。
当時の監督は小出義雄さんでした。
金さんはそこで、前述の有森裕子さんや高橋尚子さんといったマラソンのオリンピックメダリストをはじめ、多くの選手の指導に当たって実績を積み、1995年には同チームの監督に就任されます。
ちなみに、バルセロナオリンピックで、有森裕子さんが銀メダルを取った時を回想して、金さんはこんなことをおっしゃっています。
「ずっとランナーとして自分自身の結果を追い求めてきた。同じ喜びを初めて人から得た瞬間だった。」
この頃から指導者としての喜びやそれを共有する意識が芽生えたのでしょうね。
しかし、2001年にリクルートランニングクラブが休部となってしまいます。
当時は平成不況の真只中で、企業が抱えるスポーツの部活動は休部、廃部が続いていました。
そこで、金さんは2002年、新たにNPO法人として「ニッポンランナーズ」というクラブチームを創設。
市民ランナーの裾野拡大、競技全体のレベルアップを図るため、全国で講演会やランニングイベントの出演や、ランニング関連の書籍の執筆も積極的に行ってきました。
テレビやラジオでの解説としてのお仕事も、この頃から始めてられて、現在に至ります。
29日日曜日のランスマ倶楽部は「ランのお悩み解決スペシャル」。
私もエイジングの悩みを解決すべく、87歳のスーパーランナーに弟子入りしてきました。元気に走り続ける秘けつを伝えます!放送日時:1月29日(日) 17:00~17:50
再放送31日(火) 24:00~24:50 pic.twitter.com/MBDY88KcKO— 金 哲彦 (Tetsuhiko Kin) (@kin_tetsuhiko) January 28, 2023
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金哲彦さんはなぜ解説の常連なの?
私見になりますが、金さんの解説は、的確なコメントを視聴者に届けてくれるので、そこが人気、常連となっている理由かと思います。
世界陸上などでは、日本代表選手の活躍に熱くなる様子も聞いて取れますが、それもまた人気の一つではないかと思います。
マラソンや駅伝に限らず、陸上競技の解説は、結構難しいと思います。
特に選手の「動き、フォーム」について、陸上競技経験者なら、ある程度自分自身の経験と照らし合わせて、理解できる部分もあると思います。
しかし、例えばランニングフォームの解説一つ取り上げてみても、具体的にどこの部位の骨格や筋肉を使っているか、テレビに映る見た目で理解できるかというと、陸上未経験者の方には、本当にわかりづらいところだと思います。
こうした動きやフォームについての解説がすんなりと耳に入ってくることが出来るようになれば、新たなマラソン、ランニングのファンを獲得できると思いますので、金さんには、ぜひとも頑張って解説を続けて欲しいと思います!
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金哲彦さんのランニング教室はどうやったら受講できるの?
現在は、大塚製薬と金さんが共同で立ち上げたランニングコミュニティ「ボディメンテランニングサロン」で金さんの指導を受けることが出来ます。
オンラインでのトレーニングや、月に1回程度の練習会が開催されています。
また、このサロンでは、金さんから練習メニューが毎週届く「金トレ!」というサービスもあります。
オンラインでは、ZOOMを駆使したZOOMランというサービスがあり、実際に金さんをはじめとした指導陣(なんとアトランタ、シドニー五輪でマラソンメダリストのエリック・ワイナイナさんや、マラソントレーナーの森田光希さんもいらっしゃいます!)と話をしながら走ることが出来たり、毎週のオンライントレーニングは1ヶ月間アーカイブを残してくれたりと、現代の技術を駆使した試みが楽しそうです。
また、金さんの指導を受けるだけでなく、オンラインや練習会などを通じて仲間を増やすことが出来るのもこのサロンの魅力です。
一人で走ることが苦にならなければいいですが、仲間と一緒に走ることができるのも楽しみの一つですね。
その他にも、ランニング教室を受講できるケースとしては、お住まいの地域でマラソン大会やランニングイベントがあって、そこで金さんがランニング教室を開いてくださる、といったことが挙げられますが、定期的に受講したいのであれば、上記のサロンがうってつけかなと思います。
ちなみに、私は中学の時から陸上競技を続けてきていますが、例えばランニングフォーム、動きづくりといった技術的な点は、所属していた部活動に専門の指導者がいなかったことからすべて独学でした。
そういう方も多いと思いますので、このサロンは結構貴重な機会を得られるのではないかと思います。
先日の合宿も大いに盛り上がった#ボディメンテランニングサロンが第3期会員の募集を開始します!
オンラインの「金哲彦マラソン塾」や毎週お届けする目標タイム別のマラソンメニューのほか、さまざまなサービスを用意しています。詳細はこちらhttps://t.co/hbePWGBOhm— 金 哲彦 (Tetsuhiko Kin) (@kin_tetsuhiko) September 22, 2022
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金哲彦さんについてまとめ
競技としての陸上競技、マラソンだけではなく、生活にランニングを取り入れることで、心身ともに健康な日々を過ごすことを提唱しているのが、金さんの魅力でもあります。
私は自身の年齢的に見て、若い時よりも体力は落ちていて、年々走れるタイムも落ちています。
特に体力的なピークを過ぎた30歳以降は、タイムを狙えないことに走る意義を見出せず、やめようかなと思ったことがありました。
ですが、年を重ねていい意味であきらめがついて、40歳を超えてからは、それまで義務のような感じで「練習」として捉えていたランニングも、気持ちが乗らなければ休む、といった選択を取れるようになりました。
こうした「走りたい時に走ればいい」というスタンスを身に着けると、走ることを気楽に楽しめるようになります。
記録を狙う方も、楽しんで日々走る方も、どちらにも寄り添う姿勢を持つ金さん。
今後もテレビ中継の解説や上記のボディメンテランニングサロン、各イベントでの活動を楽しみにしたいと思います。