いよいよ全国高校駅伝の開催が迫って参りました!
毎年この時期になるとグッと冷え込みが強くなり、本番が迫ってきたんだなと感じます。
今回はクリスマス・イブ決戦となる都大路の予想や、注目選手といった情報を中心にまとめてみました。
当日は、4テレビ中継もNHKで行われますので、観戦の際のちょっとしたお供になれば幸いです^^
高校駅伝2023優勝予想!
各都道府県大会の結果を見る限り、男女とも以下の学校に優勝のチャンスがあると思います。
女子
青森山田、仙台育英、長野東、立命館宇治、大阪薫英女学院、神村学園。
この内、留学生ランナーのいる学校は青森山田、仙台育英、神村学園の3校。
おそらくはアンカーでの起用となるでしょう。
そのため、他の学校としてはアンカーまでに出来るだけリードを奪ってタスキを繋ぎたいところです。
青森山田は、青森県大会で1時間10分を切る好タイムをマーク。
今年のインターハイ3000mに出場した鈴木維莉選手に加えて、5区を走ったルーシー・ドゥータ選手は今年のインターハイ3000mで3位、鹿児島国体優勝という実力者。
アンカーがおそらくドゥータ選手となるため、ここまでに先頭とどのくらいの差で来るかが注目ポイントになります。
仙台育英は、持ちタイム全体2位となる1時間07分49秒を持ちます。
インターハイ3000mには橘山莉乃選手、細川あおい選手が決勝に進出など、トラックでも活躍が光ります。
また、前回大会で2区、3区共に区間2位の好走を見せたデイシー・ジェロップ選手、長岡みさき選手も控えており、穴のない布陣となるでしょう。
中でも、細川選手は前回大会1年生ながらアンカー5区に抜擢されました。
長野東にかわされたため悔しい結果になったかと思いますので、「今回こそは」と闘志を秘めてレースに挑むことでしょう。
長野東は、クロスカントリーの練習で鍛え上げてきたチーム。
ロードやアップダウンに強いという触れ込みではありますが、トラックでも窪田舞選手や名和夏乃子選手がインターハイに駒を進めています。
名和選手は今シーズン故障がちだそうですが、前回大会1区4位と好走を見せており、復調次第では先手を奪えるチームと言えるでしょう。
立命館宇治は、前回1区区間3位山本釉未選手、同4区8位の池田悠音選手に加えて、2年生の大西桃花選手がトラックシーズンでも活躍。
留学生ランナーはいないものの、前半で流れに乗って大量リードを奪う力は十分にあると言えます。
大阪薫英女学院は、3年生が1人という若いチーム。
インターハイに出場したのは塚本夕藍選手のみですが、大阪府大会では1時間09分台をマーク。
どこまで成長を遂げるかが楽しみなチームです。
神村学園は、2度目の優勝を狙います。
3年生が1人とこちらも若いチームながら、持ちタイム1時間07分38秒は全体トップ。
前回大会から残る経験者は2名。
アンカーには、インターハイ3000m優勝者のカリバ・カロライン選手が控えており、その爆発力は他校の脅威となることでしょう。
上記の青森山田と同様、先頭からどのくらいの差でタスキを繋げるかが注目ポイントになります。
この他、前回5位の神奈川の白鵬女子も面白そうなメンバーが揃っています。
男子
佐久長聖、洛南、須磨学園、倉敷、鹿児島城西。
男子は2時間05分00秒以内の持ちタイムを持つのがこの5校。
ただし、5~6分台で追従するチームも多く、展開次第では混戦になることも予想されます。
留学生ランナーを抱えるチームはさほど多くはなく、この5校に絞ってみると倉敷のみとなります。
昨年2位の雪辱に燃える佐久長聖は、今年も強力なメンバーが揃っています。
5000m持ち記録チームトップの山口竣平選手、3000mSCで高校記録を更新した永原颯磨選手、インターハイ5000m8位入賞の成長著しい2年生・濵口大和選手をはじめ、6人が5000m13分台の記録を持つという層の厚さを誇ります。
洛南高校は、インターハイや国体でも活躍したエース岡田開成選手や1500mのスピードランナー川口峻太朗選手、前回経験者の並川颯太選手、井上朋哉選手らが揃います。
岡田選手は京都府大会で1区を走り、現在駒澤大学で活躍している洛南OB・佐藤圭汰選手の区間記録に10秒と迫るタイムをマークしています。
1区に岡田選手、2区に川口選手が起用される場合、先手を取れる可能性は十分にあります。
須磨学園は、なんといっても今期高校ナンバーワンの呼び声高い折田壮太選手に注目が集まりますが、兵庫県大会で西脇工業、報徳学園に1区から独走で勝ったチームだけあって、全体の層も非常に厚いです。
折田選手が突出しているイメージかもしれませんが、5000mを14分一桁で走る選手が多く控えています。
連覇に挑む倉敷は、今期から監督が代わり、どのようなチームを作り上げてくるか注目です。
メンバーに目を向けるとインターハイ5000m優勝のサムエル・キバティ選手、10000mで28分台の岡山県高校新記録を持つ桑田駿介選手を中心に、今年も強力な布陣が整います。
鹿児島城西は、5年ぶり2回目の都大路と、チームとしての経験値はさほど多くはありませんが、鹿児島県大会でマークしたタイム2時間04分30秒は大会新記録で、全国でもトップクラスのタイムです。
中距離から長距離までオールラウンドに活躍する立迫大徳選手が、キープレイヤーになるでしょう。
この他、昨年上位の仙台育英、埼玉栄、八千代松陰といった高校も2時間5分台の記録を持っており、十分に優勝争いに加わるチャンスがあると思います。
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高校駅伝2023の注目選手は?
女子の注目選手は浜松市立の澤田結弥選手。
言わずと知れた日本陸上競技連盟の第9期ダイヤモンドアスリート認定選手です。
U20世界選手権1500m6位入賞と、主に1500mでの活躍が光る選手ですが、5000mも2年次で15分56秒55のタイムを持っています。
今年のインターハイは、体調が整わずに出場を見送りましたが、秋になって静岡高校駅伝の5区(5km)で区間賞を獲得。
長い距離にも適性を見せています。
高校卒業後はアメリカのルイジアナ州立大学へ進学予定となっているため、日本でのレースはしばらく見られないかもしれません。
過度の注目がプレッシャーとならないことを祈りますが、力を発揮できる状態であれば、1区でどのような走りを見せてくれるかに期待です。
澤田結弥が来年ルイジアナ州立大進学!U20世界選手権1500m入賞のダイヤモンドアスリート
昨年はU20世界選手権1500mで高校歴代2位の4分12秒87をマークして6位。認定式での北口榛花からの『金言』にも背中を押されたという#澤田結弥#ダイヤモンドアスリート
|月陸Online https://t.co/1a3NHvTLyq— 月陸Online/月刊陸上競技 (@Getsuriku) November 10, 2023
男子の注目選手は、上記でも少し挙げました須磨学園の折田壮太選手です。
今期5000mでインターハイ日本人トップの5位、鹿児島国体少年A男子5000mでは優勝と、実績もさることながら、同種目で13分28秒78の高校歴代2位の記録をマークしています。
兵庫県高校駅伝では1区に起用され、終始先頭を引っ張り、2位に1分以上の差をつける29分17秒の見事な快走で区間賞。
レベルの高い兵庫県にあって、1区でこの差をつけられる選手はそうそういません。
果たして、都大路では1区なのか3区なのか、区間配置も注目されます。
チームも優勝を狙える位置にいますので、個人の勝負というよりはチーム戦略に徹することになるかもしれませんが、それでも折田選手の快走なくして優勝はないと思います。
1区なら昨年の長嶋幸宝選手(西脇工業→旭化成)のように飛び出して、出来るだけリードを築くか、3区なら留学生ランナーたちとの勝負も見ものとなります。
超高校級の須磨学園・折田壮太 強さの秘密「帰れる場所」とはhttps://t.co/2vwvCMFSKW
— 毎日新聞 (@mainichi) December 21, 2023
上記2名以外にも、女子は5000mで15分47秒74の記録をマークした山本釉未選手(立命館宇治)。
男子はこちらもダイヤモンドアスリート認定選手で、3000mSC高校記録保持者の永原颯磨選手(佐久長聖)など、たくさんの注目選手がいます。
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高校駅伝で優勝回数が最も多いチームは?
男子が広島県の世羅高校、女子が宮城県の仙台育英です。
世羅高校は全国の中で唯一、二桁となる11回の優勝を遂げています。
また、仙台育英は5回の優勝を経験しています。
都道府県によっては、全国の舞台に出場するだけでも大変なことなのですが、その中で複数回数優勝を遂げている高校は、ただただ凄いとしか言いようがありません。
ちなみに、都道府県によっては、その予選を勝ち抜くのが大変な所と、1校に選手が一極集中して全国の舞台は常連となっている高校がある所とに分かれている傾向にあります。
男子でいえば、佐久長聖や倉敷、女子でいえば立命館宇治といった何年も連続で都大路に出場を続け、優勝を争っている学校がある一方、県内の各校に選手が分散しているために勢力が拮抗し、都大路への出場がまずは当面の目標となる、例えば男子の神奈川県のような所もあります。
この辺の現象は、各都道府県の人口にもよるところがあるかもしれませんね。
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全国高校駅伝の2024予想まとめ
近年、中学や高校陸上界のスピード化が進んでおり、トラックでも男子なら5000m13分台で走る選手も珍しくなくなってきました。
筆者が高校生だった時に比べるとレベルは格段に上がっており、注目選手も毎年のように出てきます。
もちろんまだ高校生なので、これから先、大学生や社会人になった時を見据えてのトレーニング、強化の一環として駅伝があれば良いのかなと思います。
もちろん優勝を目指して走ることも尊いことなのですが、何よりもせっかくの都大路なので、楽しんで、のびのびと走ってほしいなと思います。
また、全国高校駅伝は各都道府県の代表校が出場しますので、これを読んでくださっている皆さんがお住まいの地域の学校や、地元の学校などを応援するのも一つの楽しみ方かと思います。
レースは12月24日(日)開催で、冒頭に記載した通りNHK(総合テレビ、ラジオ第一、NHKプラス)で生中継、同時配信もされます。
ぜひ、この記事を読みながら、それぞれの視点で楽しんで頂ければと思います!