10月に開催されたクイーンズ駅伝予選会ことプリンセス駅伝。
そして、いよいよ11月末に本戦であるクイーンズ駅伝が開催されます。
舞台となる宮城県仙台市のコースは6区間、全長42.195km。
予選会も手に汗握りましたが、クイーンズは更に強い選手が揃っていますので、もっともっと白熱すること間違いなし!
世界で戦ってきたあの選手やこの選手といった早々たる面子が揃う本大会。
一体どのチームが優勝するのか。今回の注目選手は誰なのか。一緒に見ていきましょう!
クイーンズ駅伝2023予想
優勝争いは資生堂、積水化学、日本郵政グループ、そこにダイハツ、エディオンが絡んでくると見ています。
前回は、優勝した資生堂が1区からトップを奪い、3区で3位に下がったものの安定した力を発揮しました。
一方で積水化学、日本郵政グループはそれぞれ1区9位、6位となっており、3区で先頭に浮上したものの、もう少しリードが欲しかった印象です。
各チームとも3区、5区の10㎞以上の区間には大砲となるゲームチェンジャーを用意できる布陣なので、そこまでに先頭、もしくは先頭が見える位置でタスキを渡したいところです。
差がない状態で5区まで回ると、本当に僅差の優勝争いになるかと思います。
また、次回大会へのシード権となる8位入賞争いは、パナソニック、第一生命、岩谷産業といったあたりが熾烈なレースを繰り広げると思われます。
以下に各チームのエントリー状況を受けて、優勝争いをしそうなチームの戦力分析、メンバー予想をしてみました。
資生堂
前回優勝の資生堂は、その時の1区木村友香選手、2区佐藤成葉さんがそれぞれ移籍、引退となっていますが、エースでパリオリンピックマラソン代表に内定している一山麻緒選手、今年のハンガリー・ブダペスト世界陸上10000m代表の五島莉乃選手を中心に選手層は厚いです。
前回アンカーで区間2位の主将・高島由香選手、4区区間賞のジェディ・ジェプングティチ選手もおり、他チームにとっては脅威となります。
外国人選手は4区にのみ起用が可能となっていることから、ジェプングティチ選手はここを走ることになるでしょう。
3区、5区の10㎞を超える区間には一山選手、五島選手が配置される可能性が高いかと思いますので、1区(7.0km)、2区(4.2km)にどの選手が起用されるのかがキーポイントになりそうです。
ここで出遅れたくはないため、チームの状態次第では、高島選手あたりが走ることになるかもしれません。
また、2年前になりますが、5000m15分27秒98の記録を持つ井手彩乃選手も面白そうです。
短い2区は今年3000mで自己新を出している大谷菜南子選手の可能性もあります。
積水化学
層の厚さでは上位陣の中でも屈指のレベルにあるのが積水化学だと見ています。
昨年大会のメンバーは全員残っており、またここに移籍や新加入した選手を加えて、さらに強力な布陣となってV奪還を目指してくるでしょう。
10㎞区間となる3、5区には、コンディションに問題がなければ、10000m日本記録保持者の新谷仁美選手や、ハンガリー・ブダペスト世界陸上マラソン日本代表の佐藤早也伽選手、さらにはトラック、駅伝で実績のある森智香子選手、楠莉奈選手といったまさに多士済々な顔ぶれの中から配置されるものと見ています。
また、短い距離には、同じく世界陸上5000m代表のルーキー・山本有真選手。
そして今シーズンは5000mで自己記録を更新している田浦英理歌選手が起用される可能性もあると思います。
日本郵政グループ
昨年は、1区で6位とやや出遅れたスタートとなった日本郵政グループ。
メンバーには世界陸上10000m代表で、日本のエースともいえる廣中璃梨佳選手や、マラソンで活躍している鈴木亜由子選手、同じくマラソンを走り、長い距離にも適性を見せる太田琴菜選手といった選手が控えています。
昨年は太田選手が2区に回り、見事区間賞。
3区、5区の軸となる選手が揃っているため、序盤の1、2区をうまく滑り出せば優勝争いには間違いなく加わってくるチームでしょう。
昨年の経験者でもある和田有菜選手、大西ひかり選手、小坂井智絵選手に加えて、菅田雅香選手もメンバー入りを虎視眈々と狙っていると思います。
マラソンやトラックの連戦をこなす選手が多い印象があるので、疲労がどこまで取れているかもメンバー選考の一つのカギとなるでしょう。
果たしてどのような区間配置となるか、注目です。
ダイハツ
マラソンで世界の舞台を経験している松田瑞生選手、前田彩里選手、加世田梨花選手が軸となるチーム。
キャプテンの竹本香奈子選手もMGCに出場するなど、ロードや長い距離への適性を持つ選手が多いのもチームカラーと言えるでしょう。
前回大会では、1区に松田選手を起用。
今年のハンガリー・ブダペスト世界陸上のマラソンでは、故障の影響もあり、ご本人の望む結果ではなかったと思いますが、現時点でどこまで状態を上げられているかで、区間配置も変わってくるでしょう。
また、上記4名以外に目を向けると、昨年経験者の西出優月選手、武田千捺選手に大森菜月選手あたりがメンバー争いに加わってきそうな予感がします。
エディオン
昨年1区4位で、東京オリンピック5000m日本代表の萩谷楓さんが引退されたため、戦力ダウンは否めないかもしれませんが、マラソンで活躍する細谷あい選手、10000mを得意とするキャプテンの矢田みくに選手、トラックからマラソンまで幅広くこなす市田美咲選手を軸に戦います。
前回大会で2区、4区の短い区間で区間順位が二桁になってしまった分を補うことが出来れば、十分に上位に顔を出してくる可能性を秘めているチームです。
ルーキーの平岡美帆選手、水本佳菜選手、溝上加菜選手あたりもエントリーされており、若さを武器に積極的にメンバー入りを目指してほしいですね。
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クイーンズ駅伝2023の注目選手
注目は日本郵政グループの廣中璃梨佳選手と、積水化学の新谷仁美選手を挙げたいと思います。
昨年の3区でのデッドヒートが記憶に新しい両名ですが、廣中選手はトラック、新谷選手はマラソンを主戦場にしており、駅伝へのアプローチの仕方もそれぞれだと思います。
しかしながら、昨年は区間タイムがたったの1秒差。
最初から最後まで息を呑む激しい鍔迫り合いでした。おそらく両名とも3区か5区にエントリーされるものと思いますので、昨年のような熱いレースを期待したいところです。
両名とも10000mの自己記録は30分台(新谷選手:30分20秒44/日本記録、廣中選手:30分39秒71/日本歴代2位)を誇り、共に世界を舞台に戦ってきています。
間違いなく現在の日本のトップオブトップの選手であり、この両名の走りがチームの浮沈のカギを握っていると言えます。
気になる点といえば、それぞれ夏や秋にトラックやマラソンを走っており、疲労がどれだけ取れているか、コンディションの面で整っているか…といったところでしょうか。
今年も両選手のハラハラドキドキの鍔迫り合いが見てみたいですね!
熾烈を極める積水化学vs資生堂 世界陸上10000m7位の廣中、パリ五輪マラソン代表の鈴木優花ら代表が多数出場【#クイーンズ駅伝 レビュー】 https://t.co/4RsbAhe5Ur
— TBS 陸上 (@athleteboo) November 20, 2023
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クイーンズ駅伝2023のエントリー発表はいつ?
大会前日の11月25日(土)10~12時の間に区間最終エントリーが行われるのですが、大会当日の11月26日(日)の午前8時までに大会本部へ届け出を行い、審判長が許可した場合は、エントリー変更が認められることになります。
審判長の許可がどのような基準なのかは大会要項に記載がなく、詳細は不明ですが、直前の体調不良などのアクシデントがあった場合、このエントリー変更を希望するチームも出てくるのではないかと思われます。
【#クイーンズ駅伝 in 宮城】11/26(日)開催
<第43回全日本実業団対抗女子駅伝競走大会>
大会要項など大会に関わる資料を以下に掲載いたしました。
・エントリー選手一覧表 #実業団連合 #実業団女子駅伝 https://t.co/Qv6qEqBkAe pic.twitter.com/eCUHd1IDav— 日本実業団陸上競技連合 (@JITA_since1957) November 10, 2023
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クイーンズ駅伝2023予想まとめ
間違いなく日本女子長距離界のトップが集結する大会で、レースも見所満載になることでしょう。
気になる点は、上記の注目選手の項でも記載しましたが、各選手のコンディションです。
多くのチームに言えることですが、世界選手権、アジア大会、MGCといった大きな大会が続いたことと、折からの猛暑もあり、夏場の疲労対策には各チームとも悩まされたことと思います。
どのチームも年間最重要と位置付けるクイーンズ駅伝のため、レース中のアクシデントだけはなんとか回避して、各チームともタスキを繋ぎ切ってほしいと切に願います。
クイーンズ駅伝は11月26日(日)12:15号砲です。お見逃しなく!