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箱根駅伝の繰り上げスタートとは?何分後に発生?最多はいつ?

繰り上げスタート
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お正月の風物詩とも言える、毎年1月2日と3日にかけて行われる箱根駅伝。

1チーム10人の選手が襷を繋いで競われるこのレースでは、襷渡しを行う各中継所で「繰り上げスタート」というルールがあることを知っていますか?

陸上競技経験者の筆者としては見るのが辛いシーンではありますが、特に復路での一つのドラマとして、襷の重みを語るうえで重要なシーンとして取り上げられることが多いのです。

なぜ、繰り上げスタートを行う必要があるのか?何分後に繰り上げをするのか?繋がらなかった襷はどうなるのか?などなど、今回はこの繰り上げスタートについて、初心者さんにもわかりやすいように説明していきたいと思います。

 

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目次

箱根駅伝の繰り上げスタートとは?

繰り上げスタートとは、一定時間後にまだ襷渡しを終えていないチームの次の区間の走者が一斉に同時スタートするルールのことです

「え?なんで?年に一度のことなんだし、待ってあげたらいいじゃない!」

なんて声も聞こえてきそうですが、箱根駅伝は東京都内、神奈川県内の公道を使って行われていますので、いつまでも交通規制を行うことはできないのです。

いつまでも交通規制を行ったままでは、一般車両の迷惑になってしまい、渋滞や事故を引き起こす可能性があります。

そこで設けられたのが、この繰り上げスタートなのです。

 

箱根駅伝に限らず、他の駅伝でも繰り上げスタートはありますし、市民マラソン大会でも、単独で走るので中継所こそはありませんが、代わりに関門というものが設けられていて、そこを制限時間内に通過できないとアウトになる決まりがあります。

これも同じく交通規制をいつまでも敷くわけにはいかないから、という理由からも設けられています。

 

警察の理解と助けがあるからこそ、交通規制が行われる中で選手たちは走ることが出来ているということですね。

 

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箱根駅伝の繰り上げは何分後?

例年の繰り上げスタートの時間は次の通りです。

【往路】

  • 鶴見中継所(1区 → 2区):先頭チームが襷渡しを行ってから10分後
  • 戸塚中継所(2区 → 3区):先頭チームが襷渡しを行ってから10分後
  • 平塚中継所(3区 → 4区):先頭チームが襷渡しを行ってから15分後
  • 小田原中継所(4区 → 5区):先頭チームが襷渡しを行ってから15分後

【復路】

  • 芦ノ湖(6区スタート):先頭チームがスタートしてから10分後
    往路のレースで先頭から10分以内にゴールしたチームは、そのままのタイム差で午前8時から順番に復路のスタートを行います。しかし10分以上の差があるチームは「繰り上げ一斉スタート」という形で先頭がスタートしてから10分後に同時にスタートします。
  • 小田原、平塚、戸塚、鶴見の各中継所:先頭チームが襷渡しを行ってから20分後

 

復路で注意したいのが、繰り上げスタートの対象となると、見た目の順位が正確な順位ではなくなります。

特にシード権の10位以内を目指しているチームにとっては、「見えないタイム差」との戦いになります。

今はテレビ中継で各地点の合計タイムがすぐ表示されますので、運営管理車等から選手へタイム差を伝えることも可能ですが、声掛けのタイミングは決まっているので、選手は不安や緊張の中走ることになり、本当に大変そうです。

 

箱根駅伝繰り上げ時のタスキについて

ちなみに、繰り上げになったチームの襷はどうなるかというと、それまで繋いできた自チームの襷とは違う襷を使うことになります

繰り上げ用の襷は主催者である関東学生陸上競技連盟が用意した物を使用します。

デザインは「どこのチームの襷にもないデザイン、色」で白地に黄色のストライプになります。

 

選手は皆、自チームの襷を最後まで繋ぎたいと思っていますので、繰り上げ襷を身に着けて走ることは屈辱でもあります。

もし襷のデザインが母校と同じような物だったとしたら、とても悔しいことでしょう。

そんな思いに配慮した上での「どこのチームにもないデザイン」でもあります。

 

また、5区と10区は繰り上げ襷として自チームの襷を使用することが出来ます。

「往路・復路共にゴールは自チームの襷で終えてほしい」という、走り抜いてきた選手たちへの敬意を込めた、これも主催者の関東学生陸上競技連盟の配慮です。

 

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箱根駅伝の繰り上げ最多は?

これまでの箱根駅伝で、中継地点での繰り上げスタートが最も多かった大会は、第60回大会の10区での18校です

毎年繰り上げが最も多い区間は6区の芦ノ湖繰り上げ一斉スタートなのですが、襷は往路で選手たちが繋いできた物を使用しますので、純粋に1本の襷を繋ぐことが出来なかったという点で見ると、アンカーの10区が最も多いと言えるでしょう。

 

なお、2003年の第79回大会から参加チーム数はそれまでの15チームから20チームへ増えています。

また、5回や10回大会ごとに記念大会として開催されることがあり、その時も参加チーム数が増えています(第50回大会以降10大会ごとに記念大会。第85回大会、第95回大会も記念大会等)。

参加チームが増えればその分繰り上げになるチームが増えるというわけではありませんが、優勝したチームとの実力差が大きければ、途中で繰り上げとなるチームが増える可能性は高くなるかもしれませんね。

 

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箱根駅伝繰り上げスタートまとめ

選手も主催者も、出来ることなら全チームに自チームの襷を繋いでほしいと願っています。

しかしながら、駅伝は公道を使用してのレース。

お正月返上で交通規制にあたる警察の方や東京、神奈川の陸上競技協会の皆さん、走路員の学生の皆さんの支えがなくては、開催できない大会です。

もちろん繰り上げスタートの瞬間は残酷ですが、ちょっと見方を変えてみると、色々な方の思いが詰まった仕組みとも言えます。

次の大会では、1チームでも多く自チームの襷を大手町に持って帰って欲しいなと思います。

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