学生駅伝三冠の記憶が新しい駒澤大学。
なんといっても他校を圧倒する程の選手層の厚さがすごいですよね。
例えば、近年では10000mの自己記録が28分台、ハーフマラソン1時間2分台の選手は珍しくないのかもしれませんが、駒澤大学はそのタイムを持っていても箱根を走ることが出来ないことはおろか、登録メンバーに入れない可能性すらあるのです。
また、1、2年生の時に箱根駅伝を走っても、翌年走ることが出来るという保証はどこにもないのがスポーツの世界です。
今回はそんな駒澤大学の注目選手の中から、今後の更なる活躍が期待される花尾恭輔選手について、ご紹介したいと思います。
花尾恭輔選手の進路はどうなってるの?
結果から先に申し上げますと、この記事執筆時点で進路についての情報はまだありません。
花尾選手は1、2年生の時に箱根駅伝を走り、今大会では8区にエントリーされていましたが、残念ながら当日のエントリー変更により走ることが出来ませんでした。
そんな花尾選手も、2023年度からはもう最上級生になります。
優勝争いをする箱根駅伝の大学で出走経験があれば、実業団からの勧誘も数多あると思います。
【箱根駅伝】欠場の駒大・花尾恭輔がトレンド1位「外れたか…おーん」「推しなのでさみしい」#箱根駅伝 #花尾恭輔 #鎮西学院 #長崎 #駒大 https://t.co/ivK4qwC6jO pic.twitter.com/lDAQo8Y2q2
— 日刊スポーツ西部本社(九州・山口) (@SNikkansports) January 3, 2023
ただ、こればかりは企業も就職活動解禁日を前にした発表は出来ないと思いますし、実際に各実業団チームのサイトを見ても、新入社員として入部する選手の情報を出すのは4月1日を迎えてからか、早くても該当する選手が大学4年生の秋以降というのがほとんどです。
私は以前、実業団の選手に知り合いがいたので、聞いたことがある雑談レベルの話ですが、3年生の時点でもう就職先がほとんど決まっているケースはあるそうです。
なので、花尾選手の就職先については、決まっている可能性もあると申し上げるにとどまります。
そもそも実業団を希望しているか、という点も気になるところではあります。
余談ですが、私は陸上競技マガジンや、月刊陸上競技に掲載される選手の進路情報を見るのが好きで、例年2月号に掲載されるため、箱根駅伝が終わった後は毎年発売日が楽しみでした。
学生の頃は、実際に各誌から、推薦で入学してくる選手と、選手の卒業後の進路についての情報提供依頼も来ていた記憶があります。
「この選手はこの大学に進むのか~」「この選手はあの実業団に進むんだ~」など、見ていて興味は尽きませんでした。
花尾恭輔選手の高校はどこ?
花尾選手は長崎県諫早市にある鎮西学院高校の出身です。
長崎県は鎮西学院以外にも、諫早高校や瓊浦高校、創成館高校、松浦高校など、県内の勢力図は拮抗していて、長崎県の高校駅伝は接戦になることが多いようです。
そんな中、花尾選手は1年生の時から主力として活躍し、全国高校駅伝に出場。
それも1区に大抜擢されています。
結果は区間29位でしたが、ポテンシャルの高さを窺えますね。
駒澤大学の藤田コーチからは1年生の時から声をかけていただいていたのだとか。
2年生、3年生の時には全国高校駅伝へ出場することは叶いませんでしたが、花尾選手は長崎県高校駅伝で、3年連続1区区間賞という離れ業をやってのけています。
トラック競技でも、1年時から長崎県高校総体では5000m2位、1位、3位と常に安定した成績を残しており、2年生の時にはインターハイ5000mで8位、国体で同7位と全国大会での入賞も果たしています。
県高総体陸上競技3日目、トラック最終種目である男子5000m決勝は花尾恭輔選手(鎮西学院2年)が優勝しました。おめでとうございます!陸上競技は明日が最終日です。関係者の皆さん最後まで頑張って下さい! pic.twitter.com/8D3qT27Rs0
— 長崎県教育庁体育保健課 (@ngs_taiho) June 4, 2018
花尾恭輔選手は林田選手と友達なの?
上記の長崎県高校総体で1年生と3年生の時に花尾選手に先着している選手、気になりませんか?
この選手こそ、花尾選手の終生のライバルと言える林田洋翔選手(三菱重工マラソン部所属)です。
花尾選手と林田選手は、長崎県の大村市立桜が原中学校の同級生で、花尾選手は鎮西学院高校、林田選手は瓊浦高校と進路が分かれました。
中学時代は、3000mで中学記録を打ち立てたほか、全日中での優勝などの成績を収めた林田選手が一歩リードしていた感はありますが、高校では、県高校駅伝で花尾選手が林田選手に1区で勝つといったこともあり、それがお互いにとっていい刺激となっているようです。
競技を離れれば仲が良く、月陸のインタビューで花尾選手は林田選手について「相棒のような存在」と答えています。
陸上競技インターハイ北九州地区予選会2日目、男子5000m決勝では、林田選手(瓊浦3年)、花尾選手(鎮西学院3年)、溝口選手(創成館3年)の3名がインターハイの切符を掴みました!全国での走りも楽しみにしています! pic.twitter.com/S98iMUgA49
— 長崎県教育庁体育保健課 (@ngs_taiho) June 14, 2019
花尾恭輔選手まとめ
人が成長するためにライバルの存在は必要不可欠な要素です。
高校から進路が分かれた花尾選手と林田選手ですが、お互い意識しあえる存在であることが自身の成長に繋がっていることは間違いないと言えるでしょう。
花尾選手は大学、林田選手は実業団と、属するカテゴリーは分かれていますが、世界を目指す姿勢は変わらないと思います。
花尾選手は今年こそ箱根駅伝を走ることが出来ませんでしたが、持っているポテンシャルに疑いの余地はありません。
残念ながら先日の熊日30kmロードレースは故障のため欠場となってしまいましたが、関東インカレ2部ハーフマラソン2年連続2位と長い距離に強い花尾選手。
3月の日本学生ハーフマラソン選手権にもエントリーをしており、同じ駒澤大学や他大学の強力な選手たちを相手にどんなレースを見せるのか、注目です。