箱根駅伝を見ていると、順位のところに「OP」と表示されている選手がいますよね?
「なんだOPって?」って思った方、多いのではないでしょうか。
私に「見ろ!」と言われ、半ば強制的に観戦させられた(笑)箱根駅伝初心者の友人からも、「学生連合って何?」など、色々LINEで質問が来ましたので、今日はまとめて説明しちゃいたいと思います!
学生連合のことが説明できれば、「さては通だな」と思ってもらえますよ^^
学生連合のOPとは何?
OPは「オープン参加」の意味です。
どういうことかというと、順位は付かず、参考記録となります。
なので、ゴールをしても「〇位相当」という言われ方をします。
そもそも学生連合とは、箱根駅伝予選会で惜しくも敗れ、本戦出場を逃した大学の中で予選会の成績が優秀だった選手で構成されるチームのことを言います。
なので、みんなバラバラのユニフォームを着ています。
襷は白地に赤色で「関東学生連合」と書かれています。
今夜のHumanウォッチャーは箱根駅伝に出場した「関東学生連合」2019年の箱根駅伝に出場したチームは23。
その中に1つだけ複数の大学から選抜
された選手で編成されたチームがあった。彼らが繋ぐのは、母校の名前の入った襷ではなく白の襷。白い襷が繋いだ物語に迫る。 #箱根駅伝 pic.twitter.com/EQ3oHU2D8R— テレビ東京「みんなのスポーツ」 (@TVTOKYO_sports) January 4, 2019
実は、学生連合も昔はちゃんと順位が付いて、公式記録として残せる時代もあったのです。
2003年にスタートした学生連合は当初「学連選抜」と呼ばれており、「より多くの大学や選手が箱根駅伝で走る機会を得られるように」という目的で、今と同じオープン参加だったのですが、2007年~2013年までは正式参加として出場していたのです。
その後、学生連合は廃止するべきでは?五年に一回にすべきでは?など、存続について議論がなされ、今の形に落ち着いています。
Wikipediaをの情報を参考に、関東学生連合の変遷を簡単な年表にしてみるとこんな感じです。
2003年 | 関東学連選抜編成(OP参加 |
2004年 | 日本学連選抜編成のため関東学連選抜はなし |
2005年~2006年 | 関東学連選抜再編成(OP参加) |
2007年~2013年 | 関東学連選抜再々編成(正式参加) |
2014年 | 選抜チームなし |
2015年 | 関東学生連合チーム編成(OP参加) |
箱根駅伝の歴史に対して、学生連合はまだ20年程という浅い歴史なのですが、それでもその間に何度もルール変更を重ねて今に至るのですね。
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学生連合の選び方ってどうやって決めるの?
学生連合の選手は、予選会で敗退した(11位以下)大学の中から、成績上位16名から選ばれます。
単純にゴールした順に16名が選ばれるのでなく、選抜されるにあたっても条件があります。
- 1大学1名まで
- 外国人留学生でないこと
- 箱根駅伝に一度も出場したことがないこと
過去には、「1大学2名まで」「予選会に2回を超えて出場していないこと」といった条件もあったのですが、こちらも度重なるルール変更を経て、現在は上記条件となっています。
ちなみに、なぜ箱根駅伝は10区しかないのに、16人選ぶの?と思われる方もいるかもしれませんが、これは他の大学と同じく補欠込みの人数となっています。
なので、この中から更に当日出場する10名に絞られるというわけです。選抜の中の選抜ですね!
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箱根駅伝で学生連合が優勝したらどうなる?
現行のルールでは、学生連合はOP参加で順位が付かないため、残念ながら一位でゴールをしても優勝扱いにはならないのです。
「一位相当」もしくは「優勝相当」という結果になると思われます。
というのも、今まで学生連合が優勝したことはないのですね。
最高順位も、正式参加の時は84回大会の時に総合順位4位と、かなりの好成績を収めているのですが、OP参加になってからは大体20位相当と、最下位争いの常連になってしまっています。。
「予選会で好タイムを出したエースばかりが集まるんだから、強いチームになるんじゃないの?」と思いがちですが、予選会が10月で、本番は1月なので、およそ2ヵ月程の限られた時間で、バラバラの大学の選手全員が集まって出来る練習は限られてしまいます。
箱根駅伝は一人で走っているように見えても、結局のところはチーム戦ですしね。
メンタルも大きく影響してくる競技なので、そこに長い年月同じ釜の飯を食ってきた仲間たちとの強い絆があるかどうかも、モチベーション維持に関わってくると思います。
「いや、そんなことはない!寄せ集め集団でも、ちゃんと結託すれば強いんだ!」という熱い思いをお持ちの方は、ぜひ堂場瞬一さんの「チーム」を読んでください。
学連選抜時代を舞台にした小説なので、「目標は優勝!」というなんとも無茶な展開でありながらも、キャラクターが魅力的で、とても熱いストーリーなので、学生連合はなぜ強くなれないのか?選手たちにどんな葛藤や思いがあるのか?などを知りたい方にはおススメですよ。
私もこれを読んで学生連合に興味を持ちました^^
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学生連合のOPについてまとめ
学生連合はオープン参加なので、順位も公式記録も付かない特別チームであることがわかって頂けたかと思います。
「じゃあ、走る意味ないのでは?」って思う人もいるかもしれないですが、箱根路はそれでも多くの学生アスリートにとっては憧れの地であり、何より自分のチームにこの経験を持って帰って、今後の成長に活かせるということが大きなメリットでしょう!
このチームが編成されてまだ20年程ですが、その間にルールも細かく変わっています。
今後も変わっていくことが予想されますが、個人的には廃止せず残しておいて欲しい制度だなと思います。
「一人でも多くの選手や大学が箱根路を走れるように」という趣旨はとても素敵だと思いませんか?