第99回の箱根駅伝1区でトップ独走を続けたことで、一躍注目を浴びた関東学生連合チーム。
このまま首位を走り切れば、リアル「俺たちの箱根駅伝」が実現するのでは!?なんて興奮しました。
その後は、残念ながら伸び切らず定位置に落ち着いてしまいましたが、なぜ関東学生連合チームは速い選手が集まっているはずなのに、上位に入らないのか?過去最高順位でどれくらいだったのか?もし、シード権内に入ったらどうなるのか?などなど、気になった方も多いと思います。
今回は、今まであまりスポットが当たらなかったけれど、今後間違いなく注目度が上がるであろう関東学生連合について説明していきたいと思います!
関東学生連合はなぜ弱いの?
関東学生連合チームはいつも下位に落ち着いてしまうイメージがあります。
それはどうしてかというと、チームとしての練習期間の短さ、結束力やモチベーションの強さがどうしても他校と比べると弱くなってしまうという点に理由があると思われます。
他のチームは、一年以上同じ釜の飯を食って切磋琢磨してきた仲間たちと勝負に挑むわけですから、会って数ヶ月の仲間同士ではやはり打ち解けるには時間があまりにも足りないでしょうし、気も遣ってしまって、なかなか本音でぶつかり合えないなんてこともあるでしょう。
そして何よりも、順位が付かない、タイムは参考記録にしかならないオープン参加であることもモチベーション維持の難しさに繋がっていると感じます。
また、選手同様、監督やスタッフの方々も、もちろん自校で参加したいと思っています。
そのため、各大学から集まった選手たちを統率して戦うことにどれだけのモチベーションを持って臨むことが出来るか、という点では、関東学生連合の監督もなかなか難しい仕事であると言えます。
チームとしての活動も、年末にかけて数回合同で顔合わせや練習、集合写真撮影をする程度で、近年ではZOOM等を使ったオンラインミーティングを行うこともあるものの、それでも限られた時間でどこまで結託できるかは、監督の手腕によるところが大きいのではないかと思います。
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関東学生連合の最高順位は?
関東学生連合の最高順位は第84回大会(2008年)の4位となっています。
こちらは正式参加なので、きちんと順位がついています。
そして、この4位になった時にチームを率いていたのが、なんと青学の原監督なんです!
詳しくはこちらでエピソードを紹介してますので、興味のある方は読んで見て下さいね。
ちなみに、オープン参加の時は順位の後に「相当」と付くのですが、この場合の最高順位は第92回大会(2016年)の11位となっています。
やっぱり、正式参加の時の方が一桁台の順位に入っていたりと好成績が目立つ反面、オープン参加になってからは、20位前後と最下位争いの常連になっています…
やっぱり走るからには「記念」ではなく、きちんと「記録」として選手は残したいでしょうし、先述の通り、そこがモチベーションに大きく関わってくるでしょうね。
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関東学生連合がシード権を得たらどうなるの?
関東学生連合は現在オープン参加であるため、シード権を獲得することはありません。
なので、10位以内に入っても、特に何もない…というのが現状です。
正式参加だった時には、10位以内に入ればシード校を1つ減らすことができ、翌年の予選会枠を1つ増やすことができました。
関東学生連合は毎年編成が変わるチームですから、シード権を獲得したからと言って、翌年も同じ大学で編成されたチームで出れるというわけではないんですね。
その代わりに、上記のようにシード枠を1つ減らすことで、翌年の予選会から本戦へ出場できるチャンスを貰える大学が通常であれば10校のところを11校に増やせたというルールがあったのです。
個人的にはこのルール、なかなか面白いし熱い展開だなぁと思うので、また関東学生連合が正式参加になって欲しいと思っています。
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関東学生連合の選抜方法は?
関東学生連合チームは、毎年10月に行なわれる箱根駅伝予選会にて、本戦出場を逃した11位以下の大学から優秀な成績を収めた選手が16名選ばれます。
そして、その中でも下記条件を満たした選手のみが選抜対象となります。
- 各大学1名まで
- 箱根駅伝本戦に出場したことがないこと
- 留学生でないこと
関東学生連合が「より多くの大学・選手が箱根路を走れるように」という名目の元、結成されたチームなので、上記条件は理に適っていると言えるでしょう。
「留学生でないこと」については、ダイバーシティ重視になりつつある現代からすると、賛否あるところかなぁという気もしますが、箱根駅伝が「世界に通用するランナーを育成したい」という思いから創設されたものなので、「日本人選手」という条件も、まぁ納得かなという気もします。
予選会って大体上位は留学生が占めるのがセオリーになっているので、ここの条件を緩和しちゃうと、関東学生連合がほとんど留学生だらけになってしまう可能性もありますしね^^;
そして、ここからがちょっとややこしいのですが、もし関東学生連合入りを辞退した選手がいた場合はどうなるのでしょうか?
「その辞退した大学の2番目に成績が良かった選手が繰り上げになるのでは?」と思ってしまいがちですが、実はそうじゃないんです。
予選会で敗れた大学の中で、17番目に成績が良かった選手が繰り上げになります。
なので、辞退しちゃうと、他の大学にチャンスが移ってしまって、せっかくの箱根の経験値を母校に持って帰れなくなってしまうのですね・・・勿体ない!
でも、コンディションなど我々の預かり知らぬ様々な事情や思いもあると思うので、こればかりは仕方ないですよね。。
ちなみに、関東学生連合に選抜された選手が箱根本戦への出場経験がある場合は、同じ大学の2番目にタイムが良かった選手が選抜されます。
つまり、辞退するとその大学はノーチャンスになるけど、既に箱根駅伝を走ったことがあるから不可という場合に限り、その大学には再チャンスがあるということですね。
わぁ、とてもややこしい!><
例を挙げるならこんなイメージです。
予選会順位 | 本戦出場経験 | 関東学生連合チーム | |
1 | 留学生(大学A) | ○ | × |
2 | 留学生(大学B) | × | × |
3 | 日本人学生(大学A) | × | ○ |
4 | 日本人学生(大学B) | ○ | × |
5 | 日本人学生(大学B) | × | ○ |
6 | 日本人学生(大学A) | × | × |
7 | 日本人学生(大学C) | × | ○ → 辞退 |
8 | 日本人学生(大学C) | × | × |
(中略) | |||
17以下 | 日本人学生(大学F) | × | ○ |
こうやって見ると、様々な条件を加味して選抜されるので、純粋に16位までにゴールした順のみで決まることって、まず無いのでしょうね。
予選会以外の成績も加味されると聞いていますので、詳細な審査基準はKGRRさんのみ知るといったところですね。
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関東学生連合チームまとめ
関東学生連合チームについて、より一層興味を持って頂けましたでしょうか?
特に選抜方法については、色々な条件が絡んでややこしいので、単純に「こうですよ」と一言では表せないところがあります。
冒頭で話した「俺たちの箱根駅伝」を通じて、もっとたくさんの人が関東学生連合にも興味を持ってもらえたらなと思います。
彼ら一人一人にもドラマがありますし、テレビを通しては見えない、チームの中での葛藤や想いもあると思います。
いつか彼らのチームにももっとスポットが当たることを願ってやみません。