節分になるとあちこちで鬼のお面や鬼の仮装などを見かけるようになりますね。
そうなると困るのが、子供からの些細な質問。
「ねえねえ~ママ、なんで鬼は赤と青なの?どっちが強いの?」
なんて、子供に困った質問をされて困っている親御さんも多いのではないでしょうか?
今日は赤鬼と青鬼のツノの数や色の違い、そしてどちらが強いのかについて、お子さんへの回答のちょっとしたヒントになるような雑学をご紹介します!
赤鬼と青鬼のツノの数は?
青鬼と青鬼のツノの数は実は決まっていません。
つのつの一本赤鬼どん♪つのつの二本青鬼どん♪
という、かの有名な「赤鬼と青鬼のタンゴ」の歌詞の影響で、赤鬼はツノが一本で、青鬼はツノが二本のイメージが強いかもしれませんが、これはあくまでの創作の中での話。
昔の地獄絵図の絵巻物や掛け軸に出てくる鬼なんかを見ると、一本だったり二本だったり、あるいはバラバラだったりして、特に色とツノの数に決まりがないことがわかるかと思います。
しかし、本来は鬼のツノは二本だとされています。
これは風水において、邪気が入ってくる方角である「鬼門」が北東であり、北東は別名「丑虎」の方角とも呼ばれています。
このことから、鬼のイメージは丑の角と虎の牙を持つ姿になったと言われています。
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赤鬼と青鬼の違いとは?
子供に読み聞かせる昔話によく登場する「赤鬼」と「青鬼」。
鬼の色の意味合いは仏教に由来しています。
五蓋(ごがい)と言われる人間の煩悩をそれぞれ色に例え、それを鬼に当てはめたのではないかと言われています。
赤鬼は「貪欲(とんよく)」を表しています。
貪欲とは欲深さを表す言葉で、欲にまみれて心の静まらない様を指します。
欲望は全ての煩悩の根源ともされていて、リーダー格っぽい赤鬼にぴったりですよね。
青鬼は「瞋恚(しんに)」の化身として描かれています。
瞋恚(しんに)とはあまり聞きなれない言葉ですが、仏教用語で「怒り」を意味します。
心の狭さ・貧しさを表現していると考えられます。
このように、鬼の色は人間の邪念を具現化したものなのです。
小さなお子さんへに説明するには、ちょっと難しいかも^^;
「赤鬼はなんでも欲しがるから赤色で、青鬼は怒っているから青色なんだって」
と(かなり)嚙み砕いて伝えるとわかってもらえるかなー?
鬼とはそもそも、日本の民話などに登場する人型の妖怪です。
棍棒を振り上げるたくましい肉体。
恐ろしい強面がジロリと睨みつけてくる姿は、大人でもドキドキしてしまいそう。
頭に生えた角が特徴で、大きな牙やとがった爪などが描かれることもあります。
人を食らう魔物であるとか、姿の見えない幽霊のような存在であるなど、時代や地域によって鬼の捉え方は様々です。
これから昔話を読む際には、鬼の役割に注目してみると、物語に隠されたメッセージが見えてくるかもしれませんね。
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赤鬼と青鬼はどっちが強いの?
これも「こっち!」というのではなく、個人の意見によって分かれるところが大きいのですが、青鬼の方が強いという意見が多かったです。
その理由について、ご紹介します。
青鬼の方が強いという意見の方が多くが、「泣いた赤鬼」という児童文学作品を上げています。
【あらすじ】
赤鬼は人間の友達を欲しがっていました。 しかし、人間たちは赤鬼を怖がって近づこうともしません。
見かねた青鬼は、 「僕が町で悪さをするから、君が町の人たちを救って人気者になりなよ!」 と提案してきました。
赤鬼は青鬼に悪いと思い断りましたが、青鬼は構わず作戦を実行し、思惑通り大成功。 たちまち赤鬼の家には人間の友達が集まるようになりました。
しかし、あれからというもの青鬼の姿を見かけていない赤鬼は心配になり、青鬼の家に向かいました。 すると扉にこんな貼り紙がしてありました。
『赤鬼君へ。 僕と仲良くしていると、人間たちに怖がられてしまうでしょう。 僕は遠くへ旅立つので、赤鬼君は人間たちと仲良く暮らしてください。』
貼り紙を読んだ赤鬼はただただ、涙を流し続けました。 |
鬼たちが悪役として登場しない珍しいストーリーで、美しくも切ない物語です。
このことから、「青鬼の方が心が強い!」と主張している方が多かったです^^
このお話をしてあげて、力ではなく、心の強さというものを、お子さんに伝えられるといいですね。
ちなみに、赤鬼が強い派の方の意見としては、
- 見た目が強そうだから
- 戦隊モノは赤がリーダーだから
- ボクシングでチャンピオンは赤コーナーから登場するから
といったものがありました。
みなさんの見解おもしろいですね!
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赤鬼と青鬼の違いまとめ
赤鬼と青鬼の由来は仏教の五蓋から来ていることが分かりました。
昔話や絵本では悪役になりがちな鬼ですが、実は人間の煩悩を背負った切ない妖怪なのかもしれません。
昔話からから学べる教訓というのはとても多いものです。
私も小さい頃、「日本昔話」をよく見ていて、祖母に絵本全巻セットを買ってもらいました。
何度も何度も読んだのでボロボロですが、何十年経った今も保管してあります。
それくらい読み返しても飽きないし、毎回学ぶことがあり、大人でも楽しめます。
情報に溢れすぎて忙しい現代社会で、忘れがちな人間のあるべき姿、そして人が本来持つ優しさを思い出させてくれます。
ぜひ、節分を機に昔話を読んでみて下さい。
鬼の由来や存在について考えながらお子様とコミュニケーションを取ると、また新たな気づきがあるはずですよ。